ゴルフに興味のない人には「なんのこっちゃ?」の今日の話題。
「PGAツアーとLIVゴルフ統合」という文字がツイッターを埋め尽くしていたのだが、
全て英語の為、何かの冗談かと思っていた。
朝、布団の中でツイッターを眺めてニューヨークタイムズまでがこのニュースを
取り上げており冗談じゃないと知る・・・
もうね、個人的にはPGAを見るようになってから最大のビックリトピックなのだ。
タイガーの性癖謝罪会見、同じくタイガーの交通事故、松山英樹のマスターズ優勝・・・などなどショッキングやエポックはあったけれど少し違う意味合いで
こんな衝撃的な事が起こりえるんだと早朝から驚いている。
このツイートが暗示していたのだろうか???
After a t16 at Memorial, Hideki must have sprung for the group 1 upgrade on Spirit. pic.twitter.com/AaP3AA5oLu
— The Fried Egg (@the_fried_egg) 2023年6月5日
上のツイートは週末に行われ私がご立腹しTV画面にカップをぶつけたろか???
と思ったメモリアルトーナメントが終わり会場のオハイオ・コロンバンからL.a.に行く
松山英樹がLCCを使ってるよ~という驚きのツイート。
スピリット航空って安かろう悪かろうの評判だけど、今やアメリカの国内線を
牛耳っている感のあるLCC。
ヒデキくらいの選手だとプライベートジェット使うでしょう普通って
思うよね?
スピリット利用する他の選手もいたらしいけどヒデキはメジャーチャンピオンだもんね。
スピリットは座席が狭いので有名だし、なんでもかんでもオプション。
グループ1にアップグレードしたとしても、こんなフライト利用するとは
てってことで他の選手からもツイートでいじられてた。
この路線ならダイレクトでメジャーキャリアは飛んでないだろう。
あのゴルフ界のスクルージ叔父さん事フィル・ミケルソンは「LIVゴルフととっとと契約しておけばこんなLCC使うことは無かったのに~」←凄い意訳(≧▽≦)
(早朝からタイムラインはこの統合ニュースで埋め尽くされフィルのツイートの記憶まで薄らいできた(-_-;))
そんで韓国のゴルファー、アン・ビョンファンも「LIVゴルフに行っとけばヒデキはスピリット航空のオーナーになれたよ」なんていうツイートを飛ばしていた。
そこなんです・・・
LIVゴルフというサウジマネーが主催するゴルフ団体ができたのは昨年。
世界最強ゴルフ団体のUSPGAのスター選手などを巨額の契約金で引き抜き
松山英樹もタイガーに次ぐ契約金を提示されたのでは?との噂が流れ
本人からLIV移籍を否定する言葉が出るまで移籍の噂が後を絶たなかったのです。
因みにアジア人初のマスターズチャンピオン松山英樹は500億円の移籍料とも
言われていたのですΣ( ̄□ ̄|||)(タイガーはもちろん一桁違うよ💦)
なぜサウジはゴルフに興味を示したか?そこにあるのはスポーツ・ウオッシング?
スポーツ・ウオッシングとは「スポーツ」と「ホワイト・ウオッシング」をかけ合わせた造語。
大衆をスポーツに熱狂させることで主催する団体(多くは国家)の不都合を覆い隠すという意味合いで使われます。
古くはローマ帝国のコロッセオでの剣闘士の戦いなど。
民衆の不満が高まり政治(皇帝)に批判が向けられるとコロッセオで競技会などが
催されました。
娯楽に民衆の目を引き付け余計な事を考えないようにする手段だったのですよね。
人間が一生懸命努力し公平なルールのもとその力を尽くして競い合う・・・
トップ選手は尊敬されるしね。
なのでヒトラーもベルリンオリンピックを開催し愚行を覆い隠しアーリア人優位のプロガバンダに利用しました。
今回のLIVゴルフを組織しているのはサウジ政府系ファンドPIF(パブリック・インベスト・ファンド)
PIFは自国の有力サッカークラブを買収。その内の1つアル・ナスルがロナウドを獲得したり(年棒はなんと280億ともいわれています!)
そしてアル・ヒラルもメッシ獲得に動いているといわれています。
補足«メッシは自身も驚くほど巨額な移籍金額を提示したサウジチームではなくマイアミのチームを選んだというニュース。「私が欲しかったのはお金ではない」とコメント。
またF1を買収しようとしているといような噂もあります。
要するに世界で人気のスポーツが全てサウジ資本で成り立つという事になるんですよね~
ご存じサウジアラビアはイスラム教発祥の地であり聖地メッカを有する国です。
なのでイスラムの教義に忠実なサウジは現代の社会に合わせると人権問題などに
非難が集中するのも無理はありません。
投獄とか投獄とかキルとか・・・(;'∀')
ただサウジヴィジョン2030という石油依存の国から経済・投資活動の強化や観光など娯楽ソフトの充実を国策として掲げており、
その娯楽ソフトの一環が豊富な資金を投入しているスポーツなのです。
健全な国家というイメージ浸透のためにスポーツウォッシングは必要なことなのでしょう。
ワールドワイドなスポーツなので残念ながら野球への投資は噂にもでてきません。
当初PIFはPGAに資金参入の提案をしたと伝えられていました。
しかしPGAは難色を示し、結果、どうしてもゴルフに参入したいPIFは独自のリーグLIVゴルフを設立したわけです。
USPGAは世界最強の選手が所属する団体ですから、スター選手を引き抜こうとしたら
そこから多く引き抜く結果となります。
なので多くの有力選手を失ったPGAに激震が走り選手にも同様の影響がありました。
巨額の契約金で移籍した選手たちをどのような扱いにするか?
具体的にはPGA登録の抹消やメジャー出場の道を閉ざすなど。。。
ワールドランキングからも除外とか。
(今年からはLIVゴルフ所属選手もメジャー出場が許されることになりました)
長らくアメリカとサウジは友好関係を築いてきました。
黒い友好・・・
サウジの石油採掘権はアメリカが持っていたからです。
中東は英仏の植民地であった国が多く第二次世界大戦後、疲弊し植民地を手放した英仏の代わりにアメリカが主導権を握ることになったのです。
中東各国は英仏に恨みを抱いていたわけですしね。
その頃は今のように石油資源で潤う中東ではありませんでした。
オイルの見返りにアメリカはサウジに武器を売る・・・
人道的ビジネスとは言えませんし前述した人権問題などがあり巨額な契約金で
移籍した選手は批判の対象となりました。
その辺りはネットフリックスの「フルスイング」でも描かれていますね。
上の写真は昨年チューリッヒ・クラシックで撮影したキャメロン・スミスとイアン・ポルター。
この二人ともがLIVに移籍するとはこの時は知らなかった・・・
そういう意味合いでのペアリングだったのかもね~
一部の有力選手がいないPGAにつまらなさを感じていたのも事実。
しかしサウジと米国(ヨーロピアンツアーも統合とのこと)が一緒に
新たなゴルフリーグを創立するって上手くいくのでしょうか???
オバマ以来サウジと米国はかつてのよう二国間といわれるような
関係ではなくなっています。
バイデンが昨年サウジを訪問しましたが成功とはいわれていない。
おりしもサウジはロシアや中国に接近している・・・
純粋にスポーツはスポーツとはいかないのではと思うのですが。
この急展開は裏に外交的な何かが蠢いているようにも感じます。
そしてPGAにお金よりも名誉と残った選手たちの気持ちは???
PGAと選手の間に立ち選手のリーダーとして中を取り持った
マキロイの疲弊はフルスイングでも描かれていました。
本日マキロイとモナハンの話し合いも行われた様ですが
現時点では詳細はわかりません。
全米オープンというメジャーを前になんちゅ騒動を引き起こしているんだ!!!
新しく発足するゴルフ団体のトップをPIFのCEOヤシール氏が務め
NO2をPGAのコミッショナーであるモナハン氏が務めることになっているらしい
ですが資金力は発言力ですものね。
この事が順調にゴルフ界に貢献する1ページになるとは思えないんだけど・・・