WGCゴルフ世界選手権はこの時期、例年ならメキシコで開催される。
今年はコロナの影響でフロリダの「Concession Golf Club(The concession)」で
開催されており、池のハザードが多くのホールを囲みグリーンもなかなか
難しいのね?
我らが松山英樹も3日目を終え、なかなか良いゴルフで10アンダー、
トップとは5打差の7位タイにつけているので明日も楽しみな展開⛳
今週はタイガーの事故というショッキングなニュースもあり、
ゴルフ界も明るい雰囲気とはいかない(´;ω;`)ウゥゥ
飛びぬけた天才って、波乱な人生と隣り合わせなんだろうか???
命があっただけでも感謝なのかもしれません。
で、ゴルフ中継や記事を見て、聞きなれない「The concession」という
WGCが開催されているゴルフクラブ。
なんだか面白い名前のクラブだな~と。
「concession」というと私は馬鹿の一つ覚えのように「make a concession」という
フレーズしか知らない💦
「譲歩する、歩み寄る」とかという意味合いでのね。
ただし、これもすぐには出てこずすぐ忘れる単語の一つが「concession」だ。
「concession」って「concede」の名詞形だったのね(@_@)
この単語の意味を確認しつつ、このゴルフクラブの歴史を調べると
面白い由来だったのね~
ジャック・ニクラウスがライダーカップでコンシードした事で『The concession』は生まれた!
ゴルフではマッチプレーで、対戦相手が次のストロークをする前に
負けを認める事を「コンシード」といいます。
最後のパットは外れないほどにカップの近くにボールをつけていて
娯楽ゴルフの「OKパット」のようなものです。
1969年のライダーカップのライバルが共同設計したコース!
1969年の欧州選抜VS米国選抜の戦いライダーカップで、
欧州選抜のトニー・ジャクリンが60㎝のパットを残し、ニクラウスが
OK(コンシード)を出した事で、ライダーカップ始まって以来の引き分けに
終わりました。
60㎝だと外れる場合も無きにしも非ず・・・
ライダーカップは欧州、米国のプライドをかけた現在でも熱~い戦いなので
勝ちの少しの可能性も信じ欲を出すのが一般の人間。
ニクラウスのこのコンシードはスポーツマンの鏡だと賞賛されたそうです。
で、その後、トニー・ジャクリン(ライダーカップの年に彼は全英オープンで
優勝したそうです(@_@))とニクラウス共同で設計したコースが
この『Concession Golf Club』だったのですね~⛳
このゴルフの「コンシード」、日本では「コンシードする」って
表現するんですよね~
なんだか動詞なので釈然としないな~と💦
『Concession』の意味を調べたら矛盾する意味が・・・だから英語はわからん・・・
最初に書いたように「make a concession」というフレーズしか知らず、
辞書もひいた事も無かったので調べてみた。
まずは動詞形のconcedeの意味。
📚 concede
◎他動
〔敗北を〕認める、〔負けを認めて〕戦いから降りる。
〔権利を〕譲る
◎自動
敗北を認める
譲歩する、折れる (出典:英辞郎)
アメリカ大統領選挙のニュースでは頻出の単語でしたね。
ケンブリッジでは・・・
◎to admit, often unwillingly, that something is true.
◎If you concede in a competition, you admit that you have lost.
◎to give something to someone, or allow them to have it, especially when you are unwilling to do so.
◎to stop arguing, fighting, or competing against someone and admit that you have lost.
おおまかには上記のような意味。
「unwillingly」が重要な感覚なんでしょうね。
根底には「しょうがね~な~」が付いて回るんでしょう。
英語と米語で違う意味も?『concession』
日本の辞書から(出典:英辞郎)
名詞
◎〔議論を終わらせるための〕譲歩、許容
◎〈英〉値引き◆可算
◎〔採掘権・使用権などの〕特権、免許、利権
◎〈主に米〉〔他人の所有地内での〕営業権、商店開業許可、売店
◎居留地
「譲歩・許容」と「特権、免許、利権」では逆な感じがします💦
ケンブリッジ辞書から。
◎something that is allowed or given up, often in order to end a disagreement, or the act of allowing or giving this.
(譲歩ってこと)
◎the act of admitting defeat.
(負けを認めるってこと)
◎a reduction in the usual price of something, made available to students, old people, etc. (主に英国で)
(学生、高齢者の為に値引きするってこと)
◎a reduction for particular groups of people in the amount of money that has to be paid for something.(主に英国で)
(これも特定のグループに何かの値引きをするってこと)
◎a special right to property or land.
(居留地ってこと:外国人でも財産や土地の権利がある)
◎the right to sell a product in a particular area.
(特定の地域で物品を売る権利)
◎permission to sell something, esp. in part of a store owned by someone else, or a business that sells something.
(これは上の権利と同じで大きな施設で物品を売る事が出来るスペースを得られる)
最後の2つの意味からアメリカでは映画館などの売店を「concessions」といいます。
(アメリカ圏だけらしい???)
辞書を調べると「譲歩」の意味合いだけではなく、「権利」とか「値引き」とか
はては「売店」まで一見、バラバラな意味を持っている事がわかりました💦
しかし、よ~くよく考えると「権利」って、何かの権利が欲しい人は、
しつこく要求するもんね( *´艸`)
要求された方は、そのしつこさに折れちゃうんだわね(譲歩)
「値引き」も要求された方は、値引きしたくないもんね、でも相手が
引き下がらないからしぶしぶ受け入れるんだわね。
なので、Concessionもconcedeも相手に粘られて渋々ってニュアンスが
ひしひしと伝わってきますね(≧▽≦)
因みに日本だけかもだけれど「コンセンション契約」というのが
あるらしいです。
◎公共機関が民間に事業権を与えるために締結される契約の事。
ふ~ん・・・最近では電力や水道などの異業種、民間参入とかなのかもね?
参入してほしくないんでしょうね渋々、参入を認めるって事でしょう( *´艸`)
「権利」とかってヨーロッパ圏の概念じゃない?
日本では「上から授かるもの」で与えられたものだったでしょ?
フランス革命しかり、欧州では民衆が戦って得たもの。
利権者が折れて、譲歩して得たという歴史がConcession、concedeという
言葉の概念を誕生させたのでしょう。