バターの香りや味が生きるパン、サンドウィッチのように色々な具材と共に
食べるパンはあまり甘くなく小麦の美味しさも引き立つようなタイプが良いと思う。
というわけで市販では、日本人の嗜好がフワフワで甘みが強いことに合わせているので
求めているパンにはなかなか巡り合わない💦
で、自分で作るようになりました。
しかし以前パンを作っていた時のように体力勝負だと続かない・・・
簡単に失敗が少ないパン作りを求めていたら、シール容器を使う方法が
ネットに出回っていました🍞
使ってみると発酵が上手く進みます!
尚且つ、チャバタやフォカッチャのように水分量が多いタイプのパンを
作る時にシール容器だけで殆どの工程をカバーできるので洗い物も少ない!
百均で揃う!
良い事しかありません(*^-^*)
スケールとシール容器でスタート~
なぜにシール容器が適しているのか?発酵とグルテンの特性を学んでみた~
「学ぶ」というと大袈裟だけど、シール容器での発酵が何度やっても
上手くいくので何故?という疑問が生まれ、イーストによる発酵メカニズムを
調べなきゃ~
今後、なにか改良を加える場合、基礎を知らなくては改良も出来ないもんねと
考えたってワケ。
イーストを直接小麦粉に混ぜないで水、糖分、イーストをシール容器に入れて
活性化させると・・・
短時間で容器から吹き出してしまいましたΣ( ̄□ ̄|||)
イーストは酸素不足になると炭酸ガスとアルコールを作り生き延びようとする!
イースト菌の繁殖には糖分という栄養が欠かせません。
それと共に酸素も欠かせません。
糖分などから栄養を吸収し、酸素下で呼吸し酵母を増やします。
しかし酸素が少なくなると(パン生地に混ぜると酸素が妨げられます)
イーストの生命維持の為、炭酸ガス(二酸化炭素)とアルコールを放出し
身軽になって生命を維持しようとします。
この炭酸ガスとアルコールがパンを膨らませる原動力となります。
これが発酵のメカニズムです。
なので空気の遮断力の高いシール容器は発酵に適しているのだと理解しました。
また発酵には水分、温度が必要なためシール容器内では発酵段階で生じた熱が
閉じ込められ、水分も蒸発しにくいので発酵には良い環境です。
発酵で生じた炭酸ガスとアルコールは粉にストレスをかけると出来るグルテンが作用して生地内に小部屋をたくさん作るのですが、その小部屋内に炭酸ガスやアルコールが
閉じ込められ生地は膨らみます。
小部屋(グルテン)には弾力性と粘性があるので小部屋から大部屋になっても壁は壊れないのですね。
グルテンはまるで風船のように弾性のみならず伸縮性もあるので炭酸ガスやアルコールといった気体がどんどん増えても増えた分だけ膨らむのですね🎈
高加水のパン、バゲットやイタリアンブレッド(チャバタやフォカッチャなど)を作る時も生地を扱いやすいシール容器
発酵とかシール容器と離れますが、次にグルテンの特性を調べました。
一般的にグルテンはグルテンになるタンパク質が多い小麦粉に水分とストレスを
加えることでグルテンができます。
しかし最近よく作っている高加水のパンでは生地が柔らかすぎて、捏ねるという作業が素人の私では無理💦
で、調べた結果、グルテンはストレスだけではなく水分を加えた小麦粉を
そのまま放置するだけでも出来るそうですΣ( ̄□ ̄|||)
なので生地に加えるストレスは少なくとも時間をかけることで生地内のグルテンは
強化するのでした~
柔らかな生地でもシール容器なら手も汚さず、簡単に扱う事が出来ました。
容器一つで発酵までイケます!
材料を全て混ぜ込みます。
加水率100%近くで作っているので、このように生地はベタベタ。
カード(スクレーパー)でビヨーンと伸ばすように畳み込む作業で
グルテンを作っていきます。
発酵と相反するのですがグルテン形成には酸素を生地内に取り込むことが大事✌
生地を伸ばすことでストレスと酸素を生地に取り込むことができます。
何度かコンテナ内でこの作業を繰り返しては30分休ませるを4回ほど
繰り返すとグルテンの生成が進み生地が滑らかに弾力を持ってきます。
ここでチャバタのレシピを・・・
チャバタの生地でフォカッチャも問題なく作ることができます✌
材料
🍞強力粉225g
🍞水200ml~225ml
🍞ドライイースト2g(長時間発酵する場合は(冷蔵庫でオーバーナイト)1gでも全然Ok
🍞砂糖6g(モルトで代用すると風味、膨らみが良くなります)
🍞塩4・5g
🍞オリーブオイル6g(フォカッチャの場合は30gほど使います。その分、水を30g減らします)
作り方。
1イースト、塩、砂糖(モルト)オイルは少量の水を取り分け、全て混ぜておきます。
塩はイーストの発酵を減退させるらしいですが、全く問題なく発行しますが、
気になる方や冬季の温度が低い時期には塩と粉を混ぜて用意します。
2容器にイーストを溶かした液と残りの水を入れ、そこに粉を全量投入!
そして粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
3後は写真にあるような作業を繰り返します。
上の作り方は他のパンをホームベーカリーで作る時も粉投入までは一緒。
4回程度、生地の伸ばし&折り畳み(これをパンチという)を繰り返し、
生地が2倍ほどになる程度まで発酵させます。
(生地を伸ばすパンチ作業の間の休ませる時間はシール容器の蓋をしないほうが良いのかも?とも思います。グルテン生成には酸素が必要らしく専用蓋は密閉性が高いですもんね~ラップや濡れ布巾が適しているのかも?私は蓋をしちゃってますが💦)
2倍以上になりましたが、生地が柔らかいため横にビヨーンと伸び発酵( *´艸`)
発酵が終わったら強力粉で手粉をたっぷりして分割します。
形を整えようとか表面の気泡を消そうとか余計な事はしないでください!!
焼き上がりの気泡が少なくなりキメの細かなチャバタになっちゃいます(´;ω;`)ウッ…
経験済み(≧▽≦)
フォカッチャに至っては、そのまま天板に流し込んでください!
で、指で窪みをつけ分量外のオリーブオイルや岩塩を振ります。
その他、お好きな具材で✌
オーブンの温度は熱の伝わり方で違いますが220度くらいを目安に。
余熱は240度で←これ大事。
とにかく高熱のオーブンにぶち込むことで膨らみが全く違います。
チャバタは皮(クラスト)にパリッとさを出したいのでオーブンシートで
パンをカバーし天板をオーブンに入れて、すかさず霧吹きで水分を吹き付けます。
庫内はこんな感じね↓
この水分が蒸発したら素早くシートを外し、温度を220度くらいに下げます。
20分前後で焼き上がり~
断面によって違いはありますが、大きな気泡もできました~
写真はオーブンから出してすぐにカットしたので気泡も
潰れてしまいました。。。
高加水の柔らかすぎる生地のパンチはシール容器の隅をうまく使って
伸ばし、折りたたむ事ができるので作業が楽です。
また30分休憩を入れて4度もパンチ!!!?と思われるでしょうが、
伸ばす作業が短時間ですし、ちょこっとやって休ませる、その間に他の
家事や作業も出来るので案外楽です。
2次発酵もないので夜に作って冷蔵庫で発酵させ、翌朝焼き
朝食に食べる!も可能。
力仕事が無いので夜TVを見ながらコンテナ抱えて作業するだけで、
出来ちゃうのでお勧めです!