前回に続いてヴェネツィアで行ったレストランの前編はサンポーロ地区にある
オステリアとバーカロのご紹介🍷
サンポーロ地区とはヴェネツィアでも古くから栄えた地区でリアルト市場あたりから
西のサントマというヴァポレット乗り場辺りまでを指します。
サンポーロの中心に建つヴェネツィア本島でサンマルコ大聖堂に次ぎ大きな
サンタ・マリア・グロリオーサ・ディ・フラーリ聖堂という
大変に長い名前の教会があります(≧▽≦)
後ろの鐘楼もサンマルコに次いで高い鐘楼です。
中世ヨーロッパ王侯貴族からラファエロ、ミケランジェロに負けず劣らず引っ張りだこ
だったヴェネツィア派絵画の大巨匠ティツィアーノ祭壇画「聖母被昇天」で有名です。
ティツィアーノ自身もここに埋葬されています。
サンポーロの西側サンタクローチェに近い地域は、ヴェネツィアの中でも
とても好きな雰囲気を持った地域です。
大人気のバーカロが人でごった返しているかと思えば、静かな水路と建物が
混雑と無縁のように佇む風景も見られます。
「イカスミパスタが美味しい!」という口コミで絶対に行こうと決めていた
「オゾットソプラ」というオステリアに苦労して到着しました~
モダンな「Hostaria Osottoosopra(オゾットソプラ)」
ヴァポレットの駅サントマから5分程度で到着予定だった「オゾットソプラ」
わかりにくくグルグル回ってしまいました。
原因はGoogleマップにお店の位置をマークしたものを
プリントアウトして持って行き、
それで探したから~
途中でスマホの位置情報に変えどうにか到着。
海外では、特にヴェネツィアのような街では現地で貰ったマップを利用しましょう~
これとても大事!
ヴェネツィアは「カッレ」と呼ばれる脇道?小径が多いですがグーグルマップでは
フォローしきれていません!
このお店はトリップアドバイザーのレストラン部門18位だし、
日本人のコメントも多くほとんどが絶賛状態だったし、
「一番おいしいイカスミパスタ!」というコメントも見られたので期待しかありません(*^-^*)
イタリアのランチ時間は遅く1時過ぎにピークを迎えますが、
ちょうどピーク時間にお店に到着してしまいました。
お店の前が閑散としているので、外に書かれたメニューとしばしにらめっこ。
人気店なのに空いている・・・間違ったかな~と
店名を確認すると、やはりここであっている・・思い切って入店!
先客は1組でした。
店内はモダンなオステリアでした~
(店名はホスタリア・・・もてなす場所という意味らしいです)
「最高のイカスミパスタを食べられるかも~😍」とワクワックン。
しかしメニューには「イカスミ」の「イ」の字も無し。
店員さんに訊ねると、なんと、なんとイカスミパスタは置いていないと(@_@)
タイミングなのか、そもそもメニューに常時ないのか・・・がっくし。
気を取り直してコメントで一番評判の良かった「トリュフのラビオリ」と
スカンピのパスタ、ビールやらワインを注文。
リコッタやマスカルポーネチーズ、ホウレン草、レモンの皮を詰めたラビオリと
トリュフソースで美味しくないわけはないと思う。
これ意外と安く15ユーロ。
これも前回のアルベルトと同じであっさりタイプのトマトソース。
シーフードはお高めの18ユーロ。
手打ち麺は、日本と同じで好みの問題があるかも?
ラビオリも、このパスタもややしっかりめ(固め)のパスタでした。
両方とも美味しいのですが「飛び抜けて」というほどでは無いと感じました。
前菜などやメイン料理を食べると感想は違ったかもね?
ワインは美味しかったですよ~🍷
白が4ユーロ、赤が6ユーロのワインを頼みました。
もちろんヴェネトのワイン!日本だと1グラス1,500円以上はする味!
ヴェネツィアでワインは安くて美味しいので、わざわざ高いワインをボトルでという
計画を発動することがありませんでした( *´艸`)
ビールは4ユーロでしたよ。
ヴェネツィアのほとんどのレストランはサービス料込なので
チップの必要がないのは、日本人には煩わしくないですね🎶
予約してから行くと20%オフになるので出来るなら予約を!
自然派ワインへの情熱を感じるバーカロ「Adoriatico Mar(アドリアティコ・マール)」
ホスタリア・オゾットソプラからパンタロン運河に向かって5分ほど歩くと
運河の突き当りにアドリアティコ・マールがあります。
ご覧のように店名が書かれている看板があるわけでもないので、
見落としてしまうかもしれません。
このバーカロはヴェネトを中心とした自然派ワインだけを提供するバーカロです。
店主自らワイナリーに足を向けワインを仕入れています。
自然派ワインって難しいですよね~
有機栽培というだけではなく、酵母が違うとか亜硫酸塩を使わないとか・・・
味も「あれ???」という場合も多いですが最近は美味しいワインも多くなりました。
店内はボートを意識した内装。
バーカロなのでチケッティも各種あります。
一般のバーカロよりワインの価格設定は高めです。
3ユーロから7ユーロくらい。
生ハムなどにもこだわりがあり、とても美味しかったです。
パンも美味しかった~💖
4,5,7ユーロのワイン3種類、試してみました。
店主でしょうか?女性の方が、オーダーしたワインについて英語でとても詳しく
説明してくださいます。
とても熱心に詳しく説明して下さるので、英語難民としては詳しくは理解できませんでした(≧▽≦)
自然派ワインの固定概念が良い意味で変わりましたよ~
お店からボートの桟橋に直接出られます。
ここでワインとおつまみを買って飲んでいるグループも多いです。
パンタロン運河とボートをのんびり眺めてワインを飲む・・・
「最高‼」意外の感想ってありますか???💖
写真では運河の橋の向こう、左手に聖パンタロン教会があります。
ちょっと小話~
この場所には聖パンタロン教会があります。
3世紀頃の医師であったパンタレオーネがヴェネツィア訛りのパンタロンと呼ばれています。
キリスト教者への迫害により殉教し聖者となり、この聖人の為に教会が1009年に建てられました。
パンタロンはゆったりとしたズボンを意味するフランス語ですね。
英語ではパンツ。
そのパンタロンは、この教会が発祥です。
16世紀頃、この教会あたりで喜劇を演じていた役者は聖人の名前を
芸名につけていました。
その中のパンタレオーネと呼ばれていた役者が、
ゆったりとしたズボンを履いていたので、
そのズボンをヴェネツィア訛りの「パンタロン」と呼ぶようになったそうです。
「パンタロン」というのはフランス語で女性が履くズボンをさしますが、
元々は男性の名前です。
この頃までは男性もスカートのような衣類を身につけていました。
水夫からズボンは始まったと言われています。
サンパンタロン教会にはジョヴァンニ・アントニオ・フミアーニが
24年もの歳月をかけて
描いた「聖パンタロンの殉教」という大作が飾られています。
大胆な遠近法が用いられ壮大なだまし絵となっています。
パンタロン運河はスクオーラ・グランデ・ディ・サンロッコあたりに繋がっています。
ここではティントレットが20年の歳月をかけて残した70点以上の絵画が見られます。